イギリスの新しい首相 Andy Burnham 氏は、2017年から2026年までマンチェスター市長を務め、King of the North の異名を持つ。そのプロフィールから予想されるように、その発音はイングランド北部の特徴を備えている。
イングランド北部発音の最大の特徴は、FOOT母音とSTRUT母音の区別がなく、FOOTに一括されていることだ。音素 /ʌ/ は存在せず、両方とも /ʊ/ である。
次は首相就任時のスピーチの動画である。
これを聞くと、冒頭で I have j[ʊ]st c[ʊ]me from B[ʊ]ckingham Palace (…) to form a g[ʊ]vernment と発音していることにすぐに気がつくだろう。
その後でも、I know people at home are fed [ʊ]p with politics. I hear you, and I want to be honest with you. We have not been good en[ʊ]gh, and we need to be better. と言っている。
このような北部発音は、イギリスのメディアを聞いていると意外なほど頻繁に出会う。かなり幅広く使われている発音なのだ。
確証はないが、このように、標準と明らかに異なる発音を使うイギリス首相は過去にいなかったんじゃないかと思う。これは結構画期的なことだと言える。
出身ということで言えば、1997年から2007年まで在任の Tony Blair と 2007年から2010年まで在任の Gordon Brown はスコットランド出身である。しかし、過去の動画を見る限り、両者の発音はイギリスの標準的発音の範囲にある。唯一、Brown 氏について、GOAT母音が [əʊ] でなく [oʊ] になっているのがスコットランドらしさと言えるかもしれない。
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